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自然の摂理から生まれた学問である日本古学を「清風道人(せいふうどうじん)」が現代と未来に伝えていきます。
日本古学から学ぶ「自然の摂理」と「日本古来の精神」が次の豊かで健やかな世界を創るヒントとなることを願って。

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#00507 2017.12.2
扶桑皇典(37) -妖獣-
 猫もまた妖を為す物にて、その人語を為し、踊りを躍るなどいふ事は、普く人の知れる事なれど、死人を動かすは珍しければ、こゝにその一話をいふべし。

 下総(しもうさ)国小金といふ地の辺りに栗澤村といふありて、その村に、独り者の老婆の亡(う)せしかば、近隣の人集まりて、野辺送りの事など語り合ひて在りしに、夏の暑中の事なれば、諸人、戸外に出でゝ涼み
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#00506 2017.11.26
扶桑皇典(36) -狐狸-
 狐狸(こり)は、よく幽界に出入りするを以て、人の及ばぬ術をも行ふ事あり。例へば、己が霊を肉体より脱して人に憑り、或は形を変へて人の姿に現れ、また人物・鳥獣を咒(まじな)ひて、我の意の如くする類の如し。 #0146【『仙境異聞』の研究(11) -狐が人に憑く?-】>> #0309【怪異実話(25) -狐に化かされた人のこと-】>>
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#00505 2017.11.20
扶桑皇典(35) -妖物-
 幽界には、また魔といふ物あり。魔は鬼物にて、人を恐怖せしめ、或はその業を妨ぐるなどの事をする物なり。この物は皆外国より来る物か、かの稲生平太郎を三十日間も悩ましたる山本(さんもと)五郎左衛門といふ魔王は、その詞(ことば)に、「我が日本に来りしは源平合戦の頃なり。我が類の魔王にては、日本にては今一人、神野(じんの)悪五郎といふ者あり」といへり。
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#00504 2017.11.13
扶桑皇典(34) -霊人-
 幽界には高貴なる神も坐せど、また卑賤なる神もあり。正神・善神も坐せど、また邪神・悪神も居(お)れば、正神・善神の正事・善事に幸(さきは)ひ給ふ傍らには、邪神・悪神は邪事・悪事を勧めて、邪道に誘(いざな)ふ事もあるべし。
 然れど、正神・善神は申すも更なり、邪神・悪神も、その心の和める時には、然る事も無くてあるべし。然れば、神には禍津日神(まが
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#00503 2017.11.7
扶桑皇典(33) -亡霊・下-
 亡霊は神の如くにて、顕界の人と異なれば、亡霊に追はるゝ時は、隠るゝ事を得ず。
 慶長年中、京に成田治左衛門といふ人ありて、夫婦の間も睦じかりしを、妻病みて死なんとする程に、夫の手を取りて、涙ながらに言ふやう、「形は煙と為らばなれ、魂魄(たましい)は永く御身の傍を離れん」といひて、終に空しく為りしに、死後、数日を経てより毎夜、治左衛門の枕頭に来
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#00502 2017.11.1
扶桑皇典(32) -亡霊・上-
 死後の神魂(たましい)は全く神の如くなれば、人智を以ては知られざる奇異なる動作もありて、一例をいへば、他の体を借りて自己の物とし、或は生ける人を数百里外に誘(いざな)ひ、或は瞬間に水陸を隔てたる夫の許に赴き、或は人にも祟り、人をも殺す事あり。

 その、他の体を借りしは、越後の新潟に長尾何某(なにがし)といふ医者ありしが、この人、若年の頃、
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#00501 2017.10.26
扶桑皇典(31) -再生-
 死後の神魂(たましい)は、幽界に還りては幽府に留まりて、神の命を待ちて、或は幽府の神事に使はるゝもあるべく、或は更に人界に生まれしむるなどもあるべし。 #0275【『異境備忘録』の研究(45) -人霊の行方-】>> #0304【怪異実話(20) -再生した人のこと-】>>
 然るは、小野道風の霊の、菅原大神に仕へられ、紫式部の
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#00500 2017.10.20
扶桑皇典(30) -墳墓-
 世に死後の神魂(たましい)の帰所は墳墓なりと雖(いえど)も、墳墓は人の作れる物にて、それは唯、位置を定めたるまでにて、死後の神魂は別に、その地域の辺(ほとり)に住居すべき所出来て住居するなり。これは神社なども、人の建てたる外に、神は別に幽宮を設けて坐すと同じ事なり。 #0484【扶桑皇典(14) -幽宮-】>>

 さて、神魂の墳墓
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#00499 2017.10.14
扶桑皇典(29) -死-
 死とは、人身に舍(やど)れる神魂(たましい)の離れ去るをいふ。更にいへば、人身の、神魂を失ふをいふ。この死は、識者にも惑へるがあれば、凡俗は何の知る所も無くてあれど、何人(なんびと)も逃るゝ事を得ねば、その消息は極めたる大事にして、予(かね)て心得おくべき第一の要事なり。

 越後国魚路(うおじ)の南方に猿峠といふ地ありて、そこに才三郎とい
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#00498 2017.10.7
扶桑皇典(28) -夢及び幻影-
 夢は睡眠中に見る幻影幻響なれど、その事物は神魂(たましい)の視聴する所なれば、事物なるもあり、或は夢中に見る苦楽を覚めて後に感ずるもあるなり。総て夢は思想の描くに従ひてその象を示し、思想移転すればまたその象を現すと雖(いえど)も、その象に伴ふべき時と所とは区別せざるなり。 #0258【『幽界物語』の研究(28) -参澤先生の霊的体験-
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