HOME > カテゴリ
 
 

#00890 2024.3.29
天地組織之原理(131) -出雲国造神賀詞-
「これを以てこの二柱の神、出雲国の伊那佐(いなさ)の小浜に降り到(つ)きて、十掬剣(とつかのつるぎ)を抜きて浪(なみ)の穂に逆さまに刺し立てゝ、その剣の前(さき)に趺(あぐ)み坐して大国主神に問ひたまはく、天照大御神、高木神の命(みこと)以て問ひに使はせり。汝(いまし)がうしはける葦原中国(あしはらのなかつくに)は我(あ)が子(みこ)の知らさむ
カテゴリ:天地組織之原理 続きを読む>>
 
#00889 2024.3.23
天地組織之原理(130) -荒魂神と和魂神-
「こゝに天鳥船神(あめのとりふねのかみ)を建御雷神(たけみかづちのかみ)に副(そ)へて遣(つか)はしき。」

 この伝に「こゝに天鳥船神を建御雷神に副へて遣はしき」とある天鳥船神は、先哲の論じ置かれたる通り天之穂日命(あめのほひのみこと)の御子・武夷鳥神(たけひなとりのかみ)の御別名にして、この神は特に御功業多き神と窺はれて御別名の多き神なる
カテゴリ:天地組織之原理 続きを読む>>
 
#00888 2024.3.17
天地組織之原理(129) -霊剣の魂神-
「こゝに天照大御神詔(の)りたまはく、亦いずれの神を遣はして吉(よ)けむ。こゝに思金神(おもいかねのかみ)また諸(もろもろ)の神白(まお)しけらく、天安河(あめのやすかわ)の河上の天石屋(あめのいわや)に坐す名は伊都之尾羽張神(いつのおわばりのかみ)これ遣はすべし。もし亦この神非ずはその神の子(みこ)、建御雷之男神(たけみかづちのおのかみ)これ
カテゴリ:天地組織之原理 続きを読む>>
 
#00887 2024.3.11
天地組織之原理(128) -天地自然の神罰-
 或る人又問ふ、前の御弁明によりて大にその意を得たれば尚深く講究も致すべきが、この時阿遅志貴高日子根神(あじしきたかひこねのかみ)の天若日子の喪を弔ひ給ふは朋友の信義と云ふべきことにて然あるべきことなれども、たとへ天若日子が天なる父・妻が死(みうせ)たる天若日子に似たりとして手足に取り懸かり哭き悲しみたりとも、これも偶然なることにて、かく御怒り
カテゴリ:天地組織之原理 続きを読む>>
 
#00886 2024.3.5
天地組織之原理(127) -空中の幽界-
 或る人又問ふ、只今の御弁明にて下照比売神の哭く声天に到れることは疑団氷解し、これを他に及ぼして大に吾神典を研究すべきものと存す。就てはこの時天降りたる天若日子が父及び妻子は申すまでもなく天津国にての妻子なるべく、又下照比売は無論この国にての妻なるべければ然もありしならんと存すれども、こゝにその父・妻子が天降り来て喪屋を作るとあるを、『日本書紀
カテゴリ:天地組織之原理 続きを読む>>
 
#00885 2024.2.28
天地組織之原理(126) -風神の神徳-
「故(かれ)、天若日子が妻、下照比売の哭(な)かせる声、風のむた響きて天(あめ)に到りき。」

 この伝は前段に講じたる通り天若日子が死(みうせ)たるによりて、明文の如くその妻・下照比売の哭かせる声、風と共に響きて天に至りたりとのことなり。よく聞こえたることなれば別に語解を加へず。
 これ以下、天若日子の父及びその妻子の降り来て哭き悲しみ喪屋
カテゴリ:天地組織之原理 続きを読む>>
 
#00884 2024.2.22
天地組織之原理(125) -太陽黒点の起源-
 或る人問ふ、御講述によりて天若日子の段(くだり)一通り解し得たり。この伝に雉を神使として降し給ふ等の奇伝もあれども、神代第一期よりの順序を推して考ふる時はこれ等のことは驚くべき奇談と云ふにも非ず、その他この伝には格別御質問に及ぶ程のことはこれ無く存すれども、「その矢の穴より衝き返し云々」とあるその「穴」と云ふこと如何に解すべきや。参考の為御弁
カテゴリ:天地組織之原理 続きを読む>>
 
#00883 2024.2.16
天地組織之原理(124) -返矢の神術-
「故(かれ)、こゝに鳴女(なきめ)、天より降り到りて天若日子の門なる湯津楓(ゆつかつら)の上に居りて、委曲(まつぶさ)に天神(あまつかみ)の詔命(おおみこと)の如く言(の)りき。こゝに天佐具売(あめのさぐめ)、この鳥の言ふことを聞きて天若日子に、この鳥はその鳴く音(こえ)いと悪(あ)し、故、射殺すべしと云ひ進むれば、即ち天若日子、天神(あまつか
カテゴリ:天地組織之原理 続きを読む>>
 
#00882 2024.2.10
天地組織之原理(123) -第三の神使・雉-
「故(かれ)、こゝに天照大御神、高皇産巣日神、亦諸(もろもろ)の神等(かみたち)に問ひたまはく、天若日子(あめのわかひこ)久しく復奏(かえりごとまお)さず。又何れの神を遣はしてか、天若日子が淹(ひさ)しく留まる所由(ゆえ)を問はしめむと問ひたまひき。」

 こゝに挙げたる明文は聞こえたる通りにて、「故、こゝに天照大御神、高皇産巣日神、亦諸の神
カテゴリ:天地組織之原理 続きを読む>>
 
#00881 2024.2.4
天地組織之原理(122) -第二の神使・天若日子-
「これを以て高皇産巣日神(たかみむすびのかみ)、天照大御神、亦諸(もろもろ)の神等(かみたち)に問ひたまはく、葦原中国(あしはらのなかつくに)に遣(つか)はせる天菩比神(あめのほひのかみ)久しく復奏(かえりごとまお)さず。亦何れの神を使はして吉(よ)けむ。こゝに思金神(おもいかねのかみ)答白(まお)しけらく、天津国玉神(あまつくにたまのかみ)の
カテゴリ:天地組織之原理 続きを読む>>
 
#00880 2024.1.29
天地組織之原理(121) -天菩比神の御神慮-
「こゝに思金神(おもいかねのかみ)また八百万神たち議(はか)りて、天菩比神(あめのほひのかみ)これ遣(つか)はすべしと白(まお)しき。故(かれ)、天菩比神を遣はしつれば、やがて大国主神に媚(こ)び附(つ)きて、三年(みとせ)に至るまで復奏(かえりごとまお)さゞりき。」

 こゝに挙げたる明文は『古事記』前段の次の伝にて、「こゝに思金神また八百
カテゴリ:天地組織之原理 続きを読む>>
 
#00879 2024.1.23
天地組織之原理(120) -政事上の神法原則-
「こゝに高御産巣日神(たかみむすびのかみ)、天照大御神の命(みこと)以(もち)て、天安河(あめのやすかわ)の河原に八百万神を神(かむ)集へに集へて、思金神(おもいかねのかみ)に思はしめて詔(の)りたまはく、この葦原中国(あしはらのなかつくに)は我(あ)が御子の知らさむ国と言依(ことよ)さしたまへる国なり。故(かれ)、この国に道早振(ちはやぶ)る
カテゴリ:天地組織之原理 続きを読む>>
 
#00878 2024.1.17
天地組織之原理(119) -天忍穂耳命の天降り-
「天照大御神の命(みこと)以(もち)て、豊葦原之千秋長五百秋之水穂之国(とよあしはらのちあきながいほあきのみずほのくに)は、我が御子、正勝吾勝勝速日天忍穂耳命(まさかつあかつかちはやひあめのおしほみみのみこと)の知らさむ国なりと言(こと)因(よ)さしたまひて天降したまひき。」

 こゝに挙げたる明文に「天照大御神の命以て、豊葦原之千秋長五百秋
カテゴリ:天地組織之原理 続きを読む>>
 
#00877 2024.1.11
天地組織之原理(118) -幸魂奇魂の幸-
「こゝに大国主神、然(しか)らば治め奉らむ状(さま)は奈何(いか)にぞと白(まお)したまへば、吾をば倭(やまと)の青垣東山の上にいつき奉れと答言(のり)たまひき。此(こ)は御諸山の上に坐(ま)す神なり。」

 この『古事記』の明文は先の御問答の前に「我が前(みまえ)を治めば吾能く共与(ともども)に相作り成さむ。もし然らずば国成り難けむ」と幸魂
カテゴリ:天地組織之原理 続きを読む>>
 
#00876 2024.1.5
天地組織之原理(117) -同神顕幽両体の御問答-
「こゝに大国主神、愁(うれ)ひまして告(の)りたまはく、吾(あれ)独りして何(いかで)かこの国を得作らむ。孰れの神と与(とも)に吾(あ)は能(よ)くこの国を相作らむ。この時に海(うなばら)を光(てら)して依(よ)り来る神あり。その神、言(の)りたまはく、我が前(みまえ)を治めば吾能く共与(ともども)に相作り成さむ。もし然らずば国成り難けむとのり
カテゴリ:天地組織之原理 続きを読む>>
 
#00875 2023.12.30
天地組織之原理(116) -皇産霊神の長子-
「故(かれ)、こゝに神産巣日御祖命(かみむすびみおやのみこと)に白(まお)し上げしかば、此(こ)は実(まこと)に我(あ)が子(みこ)なり。子の中に我が手俣(たなまた)より漏(くき)し子なり。故、汝(いまし)、葦原色許男命(あしはらしこおのみこと)と兄弟(あにおと)と為りて、その国を作り堅めよと答白(まお)したまひき。故、それより大穴牟遅と少名毘
カテゴリ:天地組織之原理 続きを読む>>
 
#00874 2023.12.24
天地組織之原理(115) -久延毘古の神術-
「故(かれ)、大国主神、出雲の御大(みほ)の御前(みさき)に坐(ま)す時に、波の穂より天之羅摩船(あめのかがみのふね)に乗りて、鵝(ひむし)の皮を内剥(うちは)ぎて衣服(きもの)にして帰(よ)り来(きた)る神有り。こゝにその名を問はすれども答へず。また所従(みとも)の諸神に問はすれども皆知らずと白(まお)しき。」

 この伝は聞こえたる通り大
カテゴリ:天地組織之原理 続きを読む>>
 
#00873 2023.12.18
天地組織之原理(114) -神々の御歌-
 『古事記』の次の明文に「故(かれ)、その八上比売(やがみひめ)は先の期(ちぎり)の如くみとあたはしつ云々」とありて、次に「その生みませる子(みこ)を木の俣に刺し挟みて返りたまふ。故、その子の名(みな)は木俣神(きまたのかみ)と云(まお)す。亦の名は御井神(みいのかみ)と謂(まお)す」の伝あり。
 御井神と云ふは大年神の御子、奥津比古・奥津比売
カテゴリ:天地組織之原理 続きを読む>>
 
#00872 2023.12.12
天地組織之原理(113) -八十神の行方-
「故(かれ)、その太刀、弓を持ちて八十神(やそがみ)を追ひ避くる時に、坂の御尾(みお)毎に追ひ伏せ、河の瀬毎に追ひ撥(はら)ひて、国作りはじめたまひき。」

 この明文はよく聞こえたる通り大国主大神、根国より還り給ひて須佐之男大神の御神勅を奉じ給ひ、彼(か)の生太刀(いくたち)・生弓矢を以て八十神を坂の尾毎に追ひ伏せ河の瀬毎に追ひ撥ひ給ひ、今
カテゴリ:天地組織之原理 続きを読む>>
 
#00871 2023.12.6
天地組織之原理(112) -神祇の博愛と特愛-
 或る人問ふ、御弁明によりて奇成神は体生神と違ひ幽中造化御分担の魂にして、神体を顕し給ふ等はその常に非ずその変化なりとの御講説を、第一期よりこれまでの御講述に合せて参考すれば、実に第二期中奇成の神等はその所成の幽玄に坐すと共にその御神業御神徳も幽玄微妙の間にあること大に自得する所あり。就ては今一言こゝに承り置きたきことあり。
 それは如何となれ
カテゴリ:天地組織之原理 続きを読む>>
 
#00870 2023.11.30
天地組織之原理(111) -造化と神政-
 或る人問ふ、御講述により天地幽顕共に主権の帰する所を明らかにし、雀躍歓喜の至りなり。吾神典の講究にして未だ嘗て主権の帰する所、かくの如く明瞭として気脈相通じたるものなることは心付かざりし所なり。就ては益々心意を確立せんが為に君位の神と臣位の神の別に付き、聊(いささ)か疑点ある所を承り置きたし。 #0869【天地組織之原理(110) -主
カテゴリ:天地組織之原理 続きを読む>>
 
#00869 2023.11.24
天地組織之原理(110) -主権君位の神-
 或る人問ふ、前の御講述中、大国主神に地球上の大主権の帰したるは須佐之男大神の御神勅にて明らかなることなるが、天津神・国津神と多く坐す中に於て主権の坐す神はこの他幾柱なりや。又その主権の帰する所は如何なる理由によるものなりや承り置きたし。

 答ふ、御質問の義は特に神典の講究に於て至要のことなれば、神代第五期皇孫命降臨の後に至り合せて講述すべ
カテゴリ:天地組織之原理 続きを読む>>
 
#00868 2023.11.18
天地組織之原理(109) -須佐之男大神の御神威-
「故(かれ)、こゝに黄泉比良坂(よもつひらさか)まで追ひ至りて、遥かに望(みさ)けて、大穴牟遅神を呼ばひて謂(の)りたまはく、汝(いまし)が持てるその生太刀(いくたち)と生弓矢(いくゆみや)を以て、汝が庶兄弟(あにおと)どもをば坂の御尾(みお)に追ひ伏せ、亦(また)河の瀬に追ひ撥(はら)ひて、おれ大国主神と為り、亦宇都志国玉神(うつしくにたまの
カテゴリ:天地組織之原理 続きを読む>>
 
#00867 2023.11.12
天地組織之原理(108) -神典の幽理-
 前の御質問の次の明文に「その天沼琴(あめのぬごと)樹にふれて、地(つち)動(どよ)み鳴りき。故(かれ)、その寝坐せる大神聞き驚きて、その室を引き仆(たお)したまひき。然れども椽(たるき)に結へる髪を解かす間に遠く逃げたまひき」とあり、この明文によく心を止めて窺ふべきなり。

 まず明文によりて深意のある所を考ふれば、須佐之男大神は大地造化の
カテゴリ:天地組織之原理 続きを読む>>
 
#00866 2023.11.6
天地組織之原理(107) -大屋毘古神の神量-
「即ち喚(よ)び入れて、その蛇(へみ)の室(むろや)に寝しめたまひき。こゝにその妻(みめ)須勢理毘売命(すせりびめのみこと)、蛇の比礼(ひれ)をその夫(ひこぢ)に授けて云(の)りたまはく、その蛇咋(く)はむとせばこの比礼を三(み)たび挙(ふ)りて打ち撥(はら)ひたまへと云(の)りたまふ。故(かれ)、教(おしえ)の如くせしかば蛇自ずから静まりし故
カテゴリ:天地組織之原理 続きを読む>>
 
#00865 2023.10.31
天地組織之原理(106) -大穴牟遅神、根国に至る-
「こゝに亦その御祖命(みおやのみこと)、哭きつゝ求(ま)げば見得て、即ちその木を拆(さ)きて取り出で活かしてその子(みこ)に告言(の)りたまはく、汝(いまし)こゝに有らば遂に八十神の為に滅ぼさへなむとのりたまひて、乃(すなわ)ち木国(きのくに)の大屋毘古神(おおやびこのかみ)の御所(みもと)に遣(や)りたまひき。」

 この明文の「こゝに亦そ
カテゴリ:天地組織之原理 続きを読む>>
 
#00864 2023.10.25
天地組織之原理(105) -大穴牟遅神の御神性-
「故(かれ)、こゝに八十神(やそがみ)怒りて、大穴牟遅神(おおなむちのかみ)を殺さむと共に議(はか)りて、伯岐国(ははきのくに)の手間の山本に至りて云ひけるに、赤猪(あかい)この山に在るなり、故、我共に追ひ下さば汝(なれ)待ち取れ、もし待ち取らずば必ず汝を殺さむと云ひて、火を以て猪に似たる大石を焼きて転(まろ)ばし落としき。こゝに追ひ下る時、そ
カテゴリ:天地組織之原理 続きを読む>>
 
#00863 2022.10.19
天地組織之原理(104) -稲羽の白兎-
「故(かれ)、この大国主神の兄弟(みあにおと)八十神(やそがみ)坐しき。然れども皆国は大国主神に避けまつりき。避けまつりし所以(ゆえ)は云々。」

 こゝに挙げたる『古事記』の明文は聞こえたる通りにて、「大国主神の兄弟八十神云々」とある御兄弟は庶兄弟にして異母の御兄弟なり。「八十神」とあるは必ずしも八十柱と云ふにも非ざるべけれども、或は八十柱
カテゴリ:天地組織之原理 続きを読む>>
 
#00862 2023.10.13
天地組織之原理(103) -大年神の御系統-
「故(かれ)、その大年神云々。」

 前に八島士奴美神(やしまじぬみのかみ)の御系統のことを講述したれば、次に異母の御弟神と坐す大年神の御系統をもこゝに明文を挙げて論ずべき順序なるを、『古事記』には大年神の御系統は大国主神の御系統と共に遥か後に挙げられたれども、これは必ず兄・八島士奴美神の御系統に次ぐべき順序なれば、こゝに『古事記』の明文を挙
カテゴリ:天地組織之原理 続きを読む>>
 
#00861 2023.10.7
天地組織之原理(102) -地球大地主権の神-
 或る人問ふ、御講述により大国主神の御系統前後両所の伝にある「この神、云々」とあるは全く娶(みあ)ひ坐せる神多きが故に、「亦、云々。亦、云々」にては文語の失体ともなるを以て、「亦」と云ふ字に換へて「この神」の字を以てその元始の神に帰るを示す文なりとは道理に於て動くまじき御説と存するを、この両所の御系統の内にある神名には他の神名と大にその趣を異に
カテゴリ:天地組織之原理 続きを読む>>
 
#00860 2023.10.1
天地組織之原理(101) -大国主神の御系統-
「兄(みあに)、八島士奴美神(やしまじぬみのかみ)云々。この神、刺国(さしくに)大神の女(みむすめ)、名は刺国若比売に娶(みあ)ひて生みませる子(みこ)、大国主神。亦の名(みな)は大穴牟遅神(おおなむちのかみ)と謂(まお)し、亦の名は葦原色許男神(あしはらしこおのかみ)と謂し、亦の名は八千矛神(やちほこのかみ)と謂し、亦の名は宇都志国玉神(うつ
カテゴリ:天地組織之原理 続きを読む>>
 
#00859 2023.09.25
天地組織之原理(100) -須佐之男命の御歌-
「故(かれ)、こゝを以てその速須佐之男命、宮造るべき地(ところ)を出雲国に求(ま)ぎたまひて、須賀の地に到り坐して詔(の)りたまはく、吾(あれ)この地に来まして我(あ)が御心すがすがしと賀(の)りたまひて、その地に宮作りて坐(ま)しましき。故、その地は今に須賀と云ふ。この大神、初め須賀宮を作りし時に、その地より雲立ち騰(のぼ)りき。故、御歌(み
カテゴリ:天地組織之原理 続きを読む>>
 
#00858 2023.09.19
天地組織之原理(99) -雷神の出顕-
『先代旧事本紀』曰く、「素戔嗚尊、乃(すなわち)ちその蛇(おろち)を斬りしかば、その蛇八段(やまた)と為りて段毎に雷(いかづち)と成る。総て八つの雷と為り、飛躍(おどり)て天に昇る。これ神異(くしび)なることなり。」

 こゝに挙げたる明文は『先代旧事本紀』の「地神本記」の伝にして、平田先哲も成文に挙げられたる伝なるが、これは全く記紀共にその
カテゴリ:天地組織之原理 続きを読む>>
 
#00857 2023.09.13
天地組織之原理(98) -神典中に見える天然の道義-
「故(かれ)、その中の尾を切りたまふ時、御刀(みはかし)の刃(は)毀(か)けき。怪しと思ほして、御刀の前(さき)を以て刺し割(さ)きて見そなはしゝかば、都牟刈(つむかり)の大刀(たち)在り。」

 こゝに前に朗読したる『古事記』本伝の次より明文に掲げて講述すべし。「その中の尾を切りたまふ時、御刀の刃毀けき」とあるは、八俣遠呂智の八つの尾を切り
カテゴリ:天地組織之原理 続きを読む>>
 
#00856 2023.09.7
天地組織之原理(97) -八俣遠呂智の正体-
「こゝに、その形は如何にと問ひたまへば、その目は赤かゞちの如くして、身一つに八頭(やがしら)八尾(やお)有り。亦その身に蘿(こけ)及び檜(ひ)・椙(すぎ)生ひ、その長き谿(たに)・八谷(やたに)、峡(お)・八尾に度(わた)りて、その腹を見れば悉(ことごと)に常に血の爛(ただ)れたりと答白(まお)しき。こゝに須佐之男命、その老夫(おきな)に詔りた
カテゴリ:天地組織之原理 続きを読む>>
 
#00855 2023.09.1
天地組織之原理(96) -須佐之男命、出雲の地へ-
「出雲国の肥の河上に在る鳥髪(とりかみ)の地(ところ)に降りましき。この時、箸(はし)その河より流れ下りき。こゝに須佐之男命、その河上に人有りけりと以為(おも)ほして、尋ね覓(ま)ぎ上り往きましゝかば、老夫(おきな)と老女(おみな)と二人在りて、童女(おとめ)を中に置きて泣くなり。汝等(いましたち)は誰ぞと問ひたまへば、その老夫答言(まお)す、
カテゴリ:天地組織之原理 続きを読む>>
 
#00854 2023.8.26
天地組織之原理(95) -須佐之男命の神勅-
『日本書紀』曰く、「素盞鳴尊、韓郷(からくに)の島はこれ金銀(こがねしろがね)有り。もし吾(あ)が児(みこ)しらさむ国に浮宝(うきたから)有らずは佳(よ)からじと曰(の)りたまひて、乃(すなわ)ち鬚髯(みひげ)を抜きて散(あが)ちたまへば即ち杉と成る。又胸(みむね)の毛を抜きて散ちたまへばこれ檜と成り、尻(みしり)の毛はこれ柀(まき)と成り、眉
カテゴリ:天地組織之原理 続きを読む>>
 
#00853 2023.8.20
天地組織之原理(94) -五十猛神の御功業-
『日本書紀』曰く、「この時素盞鳴尊、その子(みこ)五十猛神(いそたけるのかみ)を師(ひき)ひて新羅国(しらぎのくに)に降到(くだ)りまして、そしもりの処(ところ)にましまして、乃(すなわ)ち興言(ことあげ)して、この地(くに)は吾(あれ)居(お)らまく欲せずと白(の)りたまひて、遂に埴土(はに)を以て舟を作り、乗らして東に渡りまして出雲国の簸(
カテゴリ:天地組織之原理 続きを読む>>
 
#00852 2023.8.14
天地組織之原理(93) -須佐之男命の清心-
『日本書紀』曰く、「こゝに素盞鳴尊、日神(ひのかみ)に白(まお)して曰(のたま)はく、吾(あれ)更に昇(まい)来る所以(ゆえ)は、衆神(もろかみたち)我(あれ)を根国(ねのくに)に処(いねと)ひき。今当(まさ)に就去(まか)りなむとす。もし姉(なねのみこと)と相見(あいまみ)へまつらずは、終に忍び離(わか)る能(あた)はず。故(かれ)、実(まこ
カテゴリ:天地組織之原理 続きを読む>>
 
#00851 2023.8.8
天地組織之原理(92) -天照大御神の出御-
「こゝに天照大御神、怪(あや)しとおもほして天石屋戸(あめのいわやど)を細めに開きて、内より告(の)りたまへるは、吾(あ)が隠(こも)りますによりて、天原(あまのはら)自ずから闇(くら)く、また葦原中国(あしはらのなかつくに)も皆闇からむとおもふを、何の由(ゆえ)に天宇受売(あめのうずめ)は楽(あそび)し、また八百万神諸(もろもろ)咲(わら)ふ
カテゴリ:天地組織之原理 続きを読む>>
 
#00850 2023.8.2
天地組織之原理(91) -後世物質世界万業の基-
「天手力男神(あめのたぢからおのかみ)、戸の掖(わき)に隠り立ちて、天宇受売命(あめのうずめのみこと)、天香山(あめのかぐやま)の天の日影(ひかげ)を手次(たすき)に繋(か)けて、天の真拆(まさき)を鬘(かづら)として、天香山の小竹葉(ささば)を手草(たぐさ)に結(ゆ)ひて、天石屋戸にうけ伏せて、踏みとゞろこして、神懸(かむがか)りして、胸乳(
カテゴリ:天地組織之原理 続きを読む>>
 
#00849 2023.7.27
天地組織之原理(90) -天津祝詞の太祝詞言-
「天香山(あめのかぐやま)の五百津(いほつ)真賢木(まさかき)を根こじにこじて、上枝(ほつえ)に八坂勾璁(やさかのまがたま)の五百津の御(み)すまるの玉を取り著(つ)け、中枝(なかつえ)に八尺鏡(やたのかがみ)を取りかけ、下枝(しつえ)に白(しら)丹寸手(にぎて)青丹寸手を取り垂(し)で、この種々(くさぐさ)の物は布刀玉命(ふとだまのみこと)、
カテゴリ:天地組織之原理 続きを読む>>
 
#00848 2023.7.21
天地組織之原理(89) -清祓の神事-
 前に挙げたる『古事記』明文の占事(うらごと)にて、鹿占(しかうら)の町形(まちがた)に吉を得られたることなるべけれども、如何なることの町形に現れたりと云ふことは伝へ無ければ知るべき由(よし)無し。
 然れども聊(いささ)かこゝに考へたることもあれば参考の為、石屋戸出御(しゅつぎょ)の所に天津祝詞のことを講述するに合せてこれを著すべし。

カテゴリ:天地組織之原理 続きを読む>>
 
#00847 2023.7.15
天地組織之原理(88) -物質世界万業の起源-
 或る人問ふ、御講述によりてこの時神等(かみたち)の種々の物を造り給へる本伝明文の表は聞こえたることなるが、この種々の物を造り給へる深意のある所の御弁明を乞ふ。 #0845【天地組織之原理(86) -三種の神器の起源-】>>

 答ふ、御質問の義は神典の真理を窺ふべき所なれば一通り意見を述ぶべし。まずこの時は神代第三期の央(なかば)に
カテゴリ:天地組織之原理 続きを読む>>
 
#00846 2023.7.9
天地組織之原理(87) -火神の御神裔-
「天児屋命(あめのこやねのみこと)天布刀玉命(あめのふとだまのみこと)を召して、天香山(あめのかぐやま)の真男鹿(まおしか)の肩を全抜(うずぬ)きて、天香山の天波々迦(あめのははか)を取りて占(うら)へまかなはしめて」

 こゝに挙げたる明文は『古事記』の本伝にして、この明文に「天児屋命布刀玉命を召して」とあるは、この両神を彼(か)の諸神等の
カテゴリ:天地組織之原理 続きを読む>>
 
#00845 2023.7.03
天地組織之原理(86) -三種の神器の起源-
「これを以て八百万神、天安河原(あめのやすかわら)に神(かむ)集ひ集ひて、高御産巣日神(たかみむすびのかみ)の子(みこ)(命以て)思金神(おもいかねのかみ)に思はしめて云々、天安河の河上(かわら)の天堅石(あめのかたしは)を取り、天金山(あめのかなやま)の鉄(はがね)を取りて、鍛人(かぬち)天津麻羅(あまつまうら)(命)を求(ま)ぎて(剣を作ら
カテゴリ:天地組織之原理 続きを読む>>
 
#00844 2023.6.27
天地組織之原理(85) -天照大御神の石屋戸隠れ-
 或る人問ふ、御説明によりて葦原中国のことは大に参考を得たれば、次て「天石屋戸(あめのいわやど)」とあるは如何なるものなりや承りたし。

 答ふ、この「天石屋戸」とあるは、本居先哲は実の石窟には非ず、「石」とは只堅固なるを云ふ天磐船(あめのいわぶね)などの類にて、尋常の殿をかく云へるなるべしと説かれ、平田先哲はこれは真の石屋なり、前には常の忌
カテゴリ:天地組織之原理 続きを読む>>
 
#00843 2023.6.21
天地組織之原理(84) -葦原中国は太古の地球-
「故(かれ)、こゝに天照大御神、見畏(みかしこ)みて天石屋戸(あめのいわやど)を閇(た)て刺しこもり坐しき。すなはち高天原皆暗く、葦原中国(あしはらのなかつくに)悉(ことごと)に闇(くら)し。これに因りて常夜(とこよ)往く。こゝに万(よろず)の神の声(おとない)は狭蝿(さばえ)なす皆満ち、万の妖(わざわい)悉に発(おこ)りき。」

 こゝに挙
カテゴリ:天地組織之原理 続きを読む>>
 
#00842 2023.6.15
天地組織之原理(83) -天照大御神の大御心-
 或る人問ふ、御説によりて須佐之男命の御怒りのみならず、必ず保食神の御怒りは甚だしかるべしとのことは道理に於て然るべきが故に一応了解せり。尚照応の御説を俟て御質問にも及ぶべきが、この外(ほか)に伺ひ置きたきは、この時天照大御神の忌服屋の中に天斑馬(あめのふちうま)を剥ぎて落とし入れ給へるその「斑馬」と云ふは天津国にある馬と聞こゆるを、天津国にも
カテゴリ:天地組織之原理 続きを読む>>
 
#00841 2023.6.9
天地組織之原理(82) -須佐之男命の乱行-
「こゝに速須佐之男命、天照大御神に白(まお)したまはく、我(あ)が心、清明(あかき)故に我が生めりし比古子(ひこみこ)(手弱女(たわやめ))を得つ。これに因りて言(まお)さば、自ずから我勝ちぬと云ひて、勝ちさびに天照大御神の営田(みつくた)の畔(あ)を離ち、その溝を埋め、またその大嘗(おおにえ)聞看(きこしめ)す殿に屎(くそ)まり散らしき。故(
カテゴリ:天地組織之原理 続きを読む>>
 
#00840 2023.6.03
天地組織之原理(81) -尊信の目的-
 さてこゝに申し置くべきことあり。世に保食神の伝無かりせば、人間の生命を保つに第一たる衣食の起こる所の原因より禽獣魚類の大骨横位に成れる原理は素より、そのもの等が交合するに親子兄弟を別かたざる起因、又これ等のものが人間の為に万世に至るまで己の身体を犠牲に供すべき理由は、如何に人智を以て究理するとも世界中他にこれを知るべき道はあるべからざるを、吾
カテゴリ:天地組織之原理 続きを読む>>
 
#00839 2023.5.28
天地組織之原理(80) -天地神祇の神恩-
 謹みて保食神(うけもちのかみ)の伝の前後を照らして考ふるに、この神は前々講述したる通り火神と土神の御間に生まれ給へる神にして、造化分担の御神業に於て禽獣虫魚の始祖を成し出で給へるのみならず、万世衣食の道は皆この神より起こりたるものなるを、この時は則ち天地開闢第三期の央(なかば)にて、既に衣食の大元はこの神の神体中にその元種を含み給へるを、開闢
カテゴリ:天地組織之原理 続きを読む>>
 
#00838 2023.5.22
天地組織之原理(79) -衣食の道の起源-
『日本書紀』曰く、「この後天照大神、復(また)天熊人(あまくまのうし)を遣はして往きて看(み)せしめたまふ。この時保食神(うけもちのかみ)実(まこと)に已(すで)に死(まか)りけりき。唯その神の頂(いただき)に牛馬化為(な)る有り、顙(ひたい)の上に粟生(な)り、眉の上に繭(まゆ)生り、眼に稗生り、腹に稲生り、陰(ほと)に麦及び大小豆(まめあづ
カテゴリ:天地組織之原理 続きを読む>>
 
#00837 2023.5.16
天地組織之原理(78) -太古の時間-
「然して後に復命(かえりごと)まおして、具(つばら)にその事を言(まお)す時に、天照大神、甚(いた)く怒りまして曰はく、汝(いまし)はこれ悪しき神なり、相(あい)見まくほりせず。乃(すなわ)ち月夜見尊(須佐之男命)と一日一夜(ひとひひとよ)隔て離(さか)りて住(ま)しましき。」

 須佐之男命は保食神を斬り給ひて後再び高天原に昇り給ひ、天照大
カテゴリ:天地組織之原理 続きを読む>>
 
#00836 2023.5.10
天地組織之原理(77) -保食神の御功業-
『日本書紀』曰く、「既にして天照大神、天上(あめ)に在(ま)しまして曰(のたま)はく、葦原中国(あしはらのなかつくに)に保食神(うけもちのかみ)有りと聞けり、爾(いまし)月夜見尊(須佐之男命)、就(ゆ)きてみるべし。月夜見尊(須佐之男命)、勅(みことのり)を受けて降りまして保食神の許(みもと)に到りたまふ。保食神、乃(すなわ)ち首(かしら)を廻
カテゴリ:天地組織之原理 続きを読む>>
 
#00835 2023.5.4
天地組織之原理(76) -皇上の大主権-
 或る人問ふ、御弁明によりて天安河の如何と云ふ疑点は初めて散じたり。御説の通りこの地球の外部は大体水玉の如きものなるに、内部に空虚の所もあり、又火気もあるを以ても、太陽はこの地球より数百万倍も大なるものなれば必ず内部には何かあるべき理(ことわり)なるは、この地球を以てもこれに数百万倍の国土もあるべき理なるは推歩の上より道理を推すも考へ及ぶべきこ
カテゴリ:天地組織之原理 続きを読む>>
 
#00834 2023.4.28
天地組織之原理(75) -天安河の実在-
 或る人問ふ、御講述によりて天照大御神・須佐之男命の御宇気比(うけい)の段(くだり)本伝明文の上は了解せり。この御伝に就ては吾国体の大基本の起これる所なるが故に別して御質問に及び置きたし。
 まず本伝に就ての明文には異論も無きことなれども、この御宇気比は高天原のことにて則ち太陽日球中の事と存ぜらるゝを、太陽は火球にして申さば大なる火の玉の如きも
カテゴリ:天地組織之原理 続きを読む>>
 
#00833 2023.4.22
天地組織之原理(74) -宇気比の神術-
『日本書紀』曰く、「こゝに日神(ひのかみ)、素戔嗚尊、共に相対(あいむか)ひ立ちて誓(うけ)ひたまはく、もし汝(いまし)の心、明(あか)く浄(きよら)かにて凌ぎ奪ふの意(こころ)有らずば、汝の所生む児(みこ)必ず当に男(ますらお)ならむ。」

 こゝに挙げたる『日本書紀』の明文はよく聞こえたる通り、天照大御神と須佐之男命、相対ひ立ち給ひて大御
カテゴリ:天地組織之原理 続きを読む>>
 
#00832 2023.4.16
天地組織之原理(73) -魂・心の別-
「こゝに天照大御神、聞き驚かして詔(の)りたまはく、我(あ)が那勢命(なせのみこと)の上り来る由(よし)は必ず善(うるわし)き心ならじ。我が国を奪はむと欲(おも)ふにこそと。即ち御髪を解き御美豆羅(みみづら)に纏(まか)して、乃ち左右の御美豆羅にも、御鬘(みかづら)にも、左右の御手にも、各(おのおの)八尺(やさか)の勾璁(まがたま)の五百津(い
カテゴリ:天地組織之原理 続きを読む>>
 
#00831 202.4.10
天地組織之原理(72) -地球傾倒の余波-
 或る人問ふ、この時地球の倒れしは只に神徳の然らしむる因るものにして、他に倒るべき理由は無きものなりや。 #0828【天地組織之原理(69) -地球の傾倒-】>>

 答ふ、御質問の義は大にその因る所あるものなり。まず御参考までに意見を述ぶべし。前にも講じたる通り全く須佐之男命の御神業に出ずるものなれども、道理を推してこれを委しく講ず
カテゴリ:天地組織之原理 続きを読む>>
 
#00830 2023.4.4
天地組織之原理(71) -人類と禽獣類の身体組織-
 前に講じたる地球が横位に倒れたりと云ふに就ては神典明文上の道理は講じたれども、その他に参考とすべきことがありますから、こゝに一つの話を加へ置くことに致します。 #0828【天地組織之原理(69) -地球の傾倒-】>>
 如何となれば、今日天地の間に生活する所の人間の身体を始め他の動物類の身体組織は如何なるものと云ふことを考ふべきであり
カテゴリ:天地組織之原理 続きを読む>>
 
#00829 2023.3.29
天地組織之原理(70) -災い転じて福となす-
 或る人問ふ、御講述によりて須佐之男命の御建(たけ)びは全く凶害ならず、地球造化の御大業なることは粗(ほぼ)承り大に感ずる所なり。然れどもこの時月球を分体成さしめ給ふのみならず、地球を横位に倒し給ひて天地の位置を定め給ふ程のことなれば、本伝明文の上にも「この時月球の成就したり」とか「又この時地球横位に定まりし」とかの伝へありて然るべきに、明文に
カテゴリ:天地組織之原理 続きを読む>>
 
#00828 2023.3.23
天地組織之原理(69) -地球の傾倒-
「故(かれ)、伊邪那岐大御神、速須佐之男命に詔(の)りたまはく、何由(なにゆえ)に汝(いまし)は事依(ことよさ)せし国を治(し)らさずして哭(な)きいさちると爾(の)りたまへば、答白(まお)したまはく、僕(あ)は妣(はは)の国、根之堅州国(ねのかたすくに)に罷(まか)らむと欲(おも)ふ故に哭(な)くと白(まお)したまひき。」

 この明文は語
カテゴリ:天地組織之原理 続きを読む>>
 
#00827 2023.3.17
天地組織之原理(68) -月球の造化-
 或る人問ふ、須佐之男命の啼きいさち給ふによりて河海の水量減じたるは、全く月球を造り給ふが故に地球の水量を月球に引き給ふが故なりとの御説より、これが為に山野の水乾きて草木乾枯し、青山も枯山と成りしとの御論は明文と道理とに訴へてかくあるべき事と窺ひ奉らるゝなり。 #0826【天地組織之原理(67) -月球の分体-】>>
 それのみならずこ
カテゴリ:天地組織之原理 続きを読む>>
 
#00826 2023.3.11
天地組織之原理(67) -月球の分体-
「速須佐之男命、依(よ)さしたまへる国を知らさず、八拳須(やつかひげ)心前(むなさき)に至るまで啼(な)きいさちき。」

 こゝに挙げたる本伝明文の前に『古事記』には「故(かれ)、各(おのおの)依さしたまへる命(みこと)のまにまに知ろしめす中に」と云ふ伝あれども、神代第二期の終りに論じたる如く月読命と須佐之男命は御同神なれば、この文は天照大御
カテゴリ:天地組織之原理 続きを読む>>
 
#00825 2023.3.5
天地組織之原理(66) -人智推理の限界-
 『地球発育史』中、神典を講ずるに最も参考となるべき説を抜粋して以下に掲ぐ。 #0823【天地組織之原理(64) -地球発育史-】>>
 『地球発育史』に曰く、現在の太陽系は太陽を中心として八個の惑星、若干の彗星及び無数の小惑星より成れるも、その太初を考ふるに元来至大なる一個の雲霞(うんか)的物質なりしものなるに、年代を経るに随ひ数個の
カテゴリ:天地組織之原理 続きを読む>>
 
#00824 2023.2.27
天地組織之原理(65) -進化論-
 前に論じたる地球発育の理(ことわり)に於て神典に伝ふる所の道理を推す時は、凝結の気は神代第一期物質凝固世期より第二期の始めまでを最も凝固甚だしき時代とすべきものなれども、地球上凝固の気は今日尚存在するが故に、万物共にその始め柔軟なる小さきものを元種として漸々(ようよう)と順化膨張し、その膨張するに随ひ凝結して動植物とも成れるものなるは論ずるま
カテゴリ:天地組織之原理 続きを読む>>
 
#00823 2023.2.21
天地組織之原理(64) -地球発育史-
 余(よ)、神典の明文に随ひ天地組織の原理を講述するの際、或る人、理学博士・小藤文次郎氏が著述したる『地球発育史』を携へ来りて余に示す。余、その厚意を謝しその書を閲するに、西洋有名なる学士の発見説を敷き延ばしたるものにて、僅か一小冊子と雖(いえど)も地球発育の理(ことわり)を研究するに最も良書にして、吾神典の真理を通暁(つうぎょう)せしには必ず
カテゴリ:天地組織之原理 続きを読む>>
 
#00822 2023.2.15
天地組織之原理(63) -天地自然の正道-
 或る人曰く、『天地組織之原理』神代第二期の御講述拝聴せり。実にこの世期の伝は最初御注意のありし如く、変化玄妙にして一つとして人智推測の外に非ざるもの無き程の伝なれども、御説に随ひ考ふるに、この時代は支那に所謂(いわゆる)伏羲(ふっき)・神農の世より三大世期も以前に当る太古の事にて、全く造化大元霊神徳の御活動甚だしき世期の然らしむる所なれば、後
カテゴリ:天地組織之原理 続きを読む>>
 
#00821 2023.2.9
天地組織之原理(62) -神代第二期附言-
 『古事記』神生みの段(くだり)に「既に国を生み竟(お)へ更に神を生みたまひき」と伝へたる次に、「故(かれ)、生みませる神の名(みな)は大事忍男神(おおことおしおのかみ)、次に石土毘古神(いわつちびこのかみ)、次に石巣比売神、次に大戸日別神(おおとひわけのかみ)、次に天之吹男神(あめのふきおのかみ)、次に大屋毘古神、次に風木津別之忍男神(かざけ
カテゴリ:天地組織之原理 続きを読む>>
 
#00820 2023.2.03
天地組織之原理(61) -大主権委任の神勅-
「この時伊邪那岐命、大(いた)く歓喜(よろこ)ばして詔(の)りたまはく、吾(あれ)は子(みこ)を生み生みて、生みの終(はて)に三(みはしら)の貴子(うづのみこ)を得たりと詔りたまひ、即ちその御頸珠(みくびたま)の玉の緒をもゆらに取りゆらかして、天照大御神に賜ひて詔りたまはく、汝命(いましみこと)は高天原を知らせと事依(ことよさ)して賜ひき。故(
カテゴリ:天地組織之原理 続きを読む>>
 
#00819 2023.1.28
天地組織之原理(60) -日月の大神の出顕-
「こゝに左の御目(みめ)を洗ひたまひし時に成りませる神の名(みな)は天照大御神。」

 この明文は聞こえたる通り御禊祓の時、伊邪那岐大神の御心の御感動によりて祓戸神・海神等を奇成し給ひ、清まり終へ給ひし上にて大御心の御感動も治まり給ひしに、これまで造化御分担の神等(かみたち)も多くこの第二期中、体生・奇成の御神業によりて成り出で給ひ、最早天地
カテゴリ:天地組織之原理 続きを読む>>
 
#00818 2023.1.22
天地組織之原理(59) -海神の出顕-
「次に水底に滌(そそ)ぎ給ふ時に成りませる神の名は底津綿津見神(そこつわたつみのかみ)、次に底筒之男命(そこつつのおのみこと)。中に滌ぎ給ふ時に成りませる神の名は中津綿津見神、次に中筒之男命。水の上に滌ぎ給ふ時に成りませる神の名は上津綿津見神(うわつわたつみのかみ)、次に上筒之男命。」

 この伝はよく聞こえたる通り伊邪那岐命始めに四柱の祓戸
カテゴリ:天地組織之原理 続きを読む>>
 
#00817 2022.1.16
天地組織之原理(58) -祓戸四柱神の出顕-
「こゝに、上つ瀬は瀬速し、下つ瀬は瀬弱しと詔(の)りたまひて、初めて中つ瀬に堕(お)りかづきて滌ぎたまふ時に成りませる神の名(みな)は八十禍津日神(やそまがつひのかみ)、次に大禍津日神(おおまがつひのかみ)。この二神(ふたはしらのかみ)は穢れ繁き国に到りし時、その汗垢(けがれ)に因りて成りませる神なり。」

 この伝の明文に「こゝに、上つ瀬は
カテゴリ:天地組織之原理 続きを読む>>
 
#00816 2023.1.10
天地組織之原理(57) -凶事を以て吉事を迎ふ-
 前に挙げたる本伝明文の次に御身に着けたるものを投げ棄て給へるによりて奇成の神成り坐せる始めに、御杖を投げ棄て給へるによりて「成りませる神の名(みな)は衝立船戸神(つきたつふなとのかみ)」と『古事記』の明文にあれども、この神は前に弁じたる通り顕国と黄泉国との境にて奇成し給ふ神なればその次より明文に加へて講ずべきを、大綱を旨とする講述なればこれを
カテゴリ:天地組織之原理 続きを読む>>
 
#00815 2023.1.4
天地組織之原理(56) -筑紫の日向の橘の小門の阿波岐原-
「故(かれ)、その伊邪那美命、号(なづ)けて黄泉津(よもつ)大神と謂(まお)す。亦その追ひしきしによりて道敷(ちしきの)大神と号(なづ)くとも云へり。亦その黄泉坂に塞(さや)りし石(いわ)は道反(ちがえしの)大神と号(なづ)け、亦塞り坐す黄泉戸(よみどの)大神と謂(まお)す。」

 この本文の意はよく聞こえたる通りにて、この時に伊邪那美命を黄
カテゴリ:天地組織之原理 続きを読む>>
 
#00814 2022.12.29
天地組織之原理(55) -人造宗教の弊害-
 こゝに一言申し添へ置くことあり。前にも講述したる通り神代第二期中は、伊邪那岐・伊邪那美命の御心一度御感動坐すことあれば直ちに奇成の神出顕坐す程のことにて、女神怨怒の御感動よりは黄泉国に於て禍々しき奇成さへありし事と窺はるゝことなるに、その御感動と云ふは御本魂の動くと云ふに非ずして只御情の動くに止まるものなるは、これに因りて奇成の神成り出で給ひ
カテゴリ:天地組織之原理 続きを読む>>
 
#00813 2022.12.23
天地組織之原理(54) -女神の御深意-
「最後(いやはて)にその妹(いも)・伊邪那美命、御自(みみずか)ら追ひ来りましき。こゝに千引石(ちびきいわ)をその黄泉比良坂(よもつひらさか)に引き塞(さ)へて、その石(いわ)を中に置きて、各(あい)対(む)き立たして事戸(ことど)を度(わた)す時に、伊邪那美命言(まお)したまはく、愛しき我(あ)が那背命(なせのみこと)、かく為したまはゞ汝(い
カテゴリ:天地組織之原理 続きを読む>>
 
#00812 2022.12.17
天地組織之原理(53) -黄泉国の奇成神-
 或る人又問ふ、この時黄泉国に居る所の泉津醜女(よもつしこめ)は何等の因によりて成り出でたるものなりや。

 答ふ、この醜女は何に因りて成りしものと云ふことは両先哲も定かに云はれたることも無く、その外(ほか)の説も未だ見当らず、大国(隆正)翁の説に聊(いささ)か拠るべきことあれども、余(よ)が意見とは少し異なるものなればこゝに云はず、後、第三
カテゴリ:天地組織之原理 続きを読む>>
 
#00811 2022.12.11
天地組織之原理(52) -泉津醜女-
 或る人問ふ、この黄泉の伝は本文にて表面は一通り聞こえたることなるが、この段(くだり)は神典中最もその意の解し難き所なれば、まずこの黄泉国(よもつくに)と云ふは地下何れの所にあるものと云ふことより先に承り置きたし。

 答ふ、この黄泉国と云ふは地下の幽府にして、神代にありても尚一層の幽事(かくりごと)なるが故に疑点多きことなれども、静思してよ
カテゴリ:天地組織之原理 続きを読む>>
 
#00810 2022.12.5
天地組織之原理(51) -黄泉国-
「故(かれ)、斬りたまへる刀(みはかし)の名(みな)は天之尾羽張(あめのおはばり)と謂(まお)す。亦の名は伊都(いつ)之尾羽張と謂す。」

 この御剣は申すまでも無く伊邪那岐命の御物にして、造化奇成の神術にて成りしものなれば、その剣徳の霊妙なるは云ふまでも無きことにて、この御剣の霊(みたま)は高天原に坐して天之尾羽張神と申し、八百万神もその神
カテゴリ:天地組織之原理 続きを読む>>
 
#00809 2022.11.29
天地組織之原理(50) -大山津見神の出顕-
「殺さえましゝ迦具土神(かぐつちのかみ)の頭(みかしら)に成りませる神の名(みな)は正鹿山津見神(まさかやまつみのかみ)。次に胸(みむね)に成りませる神の名は淤膆山津見神(おどやまつみのかみ)。次に腹(みはら)に成りませる神の名は奥山津見神(おくやまつみのかみ)。次に陰(みほと)に成りませる神の名は闇山津見神(くらやまつみのかみ)。次に左の手(
カテゴリ:天地組織之原理 続きを読む>>
 
#00808 2022.11.23
天地組織之原理(49) -火神の変化玄妙の霊徳-
 こゝに初学講究の為、注意を加へ置くべし。前に講じたる如く伊邪那岐命の火神を斬り給ふによりてかく霊妙なることあるは信じ難きことなれば、暫く人為を離れ思ひを太古に廻らして、この時は太陽・地球の関係は如何なるものと云ふことを思ひ起こして考ふべし。
 前に講述したる通りこの時代は未だ太陽と地球とは漸く離れたるのみにて、今日の如く遠ざかりたる時ならず、
カテゴリ:天地組織之原理 続きを読む>>
 
#00807 2022.11.17
天地組織之原理(48) -建き神々の出顕-
「こゝに伊邪那岐命、佩(は)かせる十拳剣(とつかのつるぎ)を抜きて、その子(みこ)迦具土神(かぐつちのかみ)の頸(みくび)を斬り給ふ。こゝにその御刀(みはかし)の前(さき)に箸(つ)ける血、湯津石村(ゆついわむら)に走(たばし)り就きて成りませる神の名(みな)は石拆神(いわさくのかみ)、次に根拆神(ねさくのかみ)、次に石筒之男神(いわつつのおの
カテゴリ:天地組織之原理 続きを読む>>
 
#00806 2022.11.11
天地組織之原理(47) -泣澤女神の出顕-
「故(かれ)、伊邪那美神は火神を生みませるに因りて、遂に神避(かむさ)りましき。」

 こゝに挙げたる明文は別に解を加へずともよく聞こえたる通り、火神を生み坐せるが為に伊邪那美命は美蕃登(みほと)を焼かれ給ひて、遂にこの上国(うわつくに)を去り地下の幽府に就き給ふと云ふ伝へなり。
 然るを後世人間の思想を以て死し給ふことの如く考ふるは大なる誤
カテゴリ:天地組織之原理 続きを読む>>
 
#00805 2022.11.5
天地組織之原理(46) -和久産霊神の出顕-
『日本書紀』曰く、「軻遇突智神(かぐつちのかみ)、埴山姫神(はにやまひめのかみ)に娶(みあ)ひまして稚産霊神(わくむすびのかみ)を生みたまひき」。
『古事記』曰く、「この神の子(みこ)、魂(みたま)、豊宇気毘売神(とようけびめのかみ)と謂(まお)す」。

 こゝに記紀の明文を合せて挙げたる所以(ゆえん)は、『古事記』の伝は水神の次に和久産霊神
カテゴリ:天地組織之原理 続きを読む>>
 
#00804 2022.10.30
天地組織之原理(45) -木神・草神の出顕-
「木神(きのかみ)、名(みな)は久々能智神(くくのちのかみ)を生みたまひ、野神、名は鹿屋野比売神(かやぬひめのかみ)を生み給ふ。亦の名は野椎神(ぬづちのかみ)と謂(まお)す。」

 こゝに挙げたる明文は『古事記』神生みの段(くだり)三十二神錯簡(さっかん)の中にて木神の野神との伝のみを撰び採りたり。平田先哲はこの二神は全く豊受神の幸魂(さきみ
カテゴリ:天地組織之原理 続きを読む>>
 
#00803 2022.10.24
天地組織之原理(44) -六元の徳-
 これより前の講述に次て四元の徳を講究すべし。然れども神典によりて講ずる所は化学の理論とは大に異なるものにして、化学の論ずる所にては四元の元素より物質のみを細密に論究するものにて、火は温素と光素の集合より起こり、水は水素と酸素の集合より起こるものと論ずるが如き論なれども、神典に於て論ずる所は物質元素の集合を論ずるものに非ず。

 既に物質は集
カテゴリ:天地組織之原理 続きを読む>>
 
#00802 2022.10.18
天地組織之原理(43) -金神・土神・水神の出顕-
「多具理(たぐり)に成り坐せる神の名(みな)は金山毘古神(かなやまびこのかみ)、次に金山毘売神(かなやまびめのかみ)。次に屎(みくそ)に成り坐せる神の名は波邇夜須毘古神(はにやすびこのかみ)、次に波邇夜須毘売神(はにやすびめのかみ)、次に尿(ゆまり)に成りませる神の名は弥都波能売神(みつはのめのかみ)。」

 この伝に「多具理に成り坐せる神の
カテゴリ:天地組織之原理 続きを読む>>
 
#00801 2022.10.12
天地組織之原理(42) -火神の出顕-
「次に火之夜芸速男神(ひのやぎはやおのかみ)を生みたまふ。亦の名(みな)は火之炫毘古神(ひのかがびこのかみ)と謂(まお)し、亦の名は火之迦具土神(ひのかぐつちのかみ)と謂す。この子(みこ)を生みますにより美蕃登(みほと)灸(や)かれて病み臥(こや)せり。」

 この本文は『古事記』の明文なるが、まずこの「火之夜芸速男神」と云ふ御名の「夜芸」と
カテゴリ:天地組織之原理 続きを読む>>
 
#00800 2022.10.6
天地組織之原理(41) -体生の八百万神-
祝詞曰く、「神(かむ)伊邪那岐・伊邪那美命、妹背(いもせ)二柱の嫁継(とつぎ)給ひて国の八十国(やそくに)島の八十島を生み給ひ、八百万神等(やおよろずのかみたち)を生み給ひて、麻奈弟子(まなおとこ)に火結神(ほむすびのかみ)を生み給ふ。」

 こゝに挙げたる明文は鎮火祭の祝詞の古文にて、平田先哲もこの祝詞は最も太古の正伝にして記紀の誤りをも正
カテゴリ:天地組織之原理 続きを読む>>
 
#00799 2022.9.30
天地組織之原理(40) -西洋物質文明の弊害-
 或る人問ふ、風神御出顕のことに就て聊(いささ)か御質問に及びたきことあり。その故如何となれば、この風神は伊邪那岐命の神霊(みたま)より奇成し給ふとの御説は体生・奇成の御弁明にて然るべき事とするも、この時初めて風神成り出で給ふとすれば、風はこの神に属するものなれば、これより前には風と云ふものは無きものゝ如く聞こゆるを、然りとする時は道理に於て疑
カテゴリ:天地組織之原理 続きを読む>>
 
#00798 2022.9.24
天地組織之原理(39) -神霊変化の世期-
『日本書紀』曰く、「伊弉諾尊、伊弉冉尊と共に大八洲国(おおやしまのくに)を生みたまひ、然(しか)して後、伊弉諾尊、我が生める国、ただ朝霧(さぎり)のみ有りて、薫(かお)り満てるかなと曰(のたま)ひて、乃ち吹き撥(はら)はせる気(みいぶき)に化(な)りませる神の号(みな)を級長戸辺命(しなとべのみこと)と曰(まお)す。または級長津彦命(しなつひこ
カテゴリ:天地組織之原理 続きを読む>>
 
#00797 2022.9.18
天地組織之原理(38) -前世界と後世界-
 こゝに初学の為、聊(いささ)か注意を加へ置くのでありますが、これまで講述したる物質凝固世期と違ひ第二期より造化の気運大変遷なるによりて、以下講述する所は事々物々変化玄妙のことのみ多きが故に、初学の人は奇談とか怪談とか思はるゝものにて、一つとして疑点無きものは非ざるべきと思ふ程でありますから、この期の伝を講究するには如何なる玄妙ありとも造化気運
カテゴリ:天地組織之原理 続きを読む>>
 
#00796 2022.9.12
天地組織之原理(37) -古伝の錯簡-
「既に国生み竟(おえ)て更に神を生みたまひき。故(かれ)、生みたまひし神の名(みな)は大事忍男神(おおことおしおのかみ)。次に石土毘古(いわつちびこのかみ)を生みたまひ、次に石巣比売神(いわすひめのかみ)を生みたまひ、云々。」

 さて『古事記』明文に、「既に国生み竟て更に神を生みたまひき」とある次に「故、生みたまひし神の名は大事忍男神」と云
カテゴリ:天地組織之原理 続きを読む>>
 
#00795 2022.9.6
天地組織之原理(36) -物質凝固の世期-
 或る人問ふ、御講述によりて穂之狭別島は国土の長子所謂(いわゆる)兄国なるが故に他の国よりも先に噴起したりと云ふ御説、道理に於て然るべきが故にこれを了解せり。 #0794【天地組織之原理(35) -ノアの方舟・大洪水伝説-】>>
 然るにこの時伊邪那岐・伊邪那美命両神再び天降りて神を生み給へる時には、その穂之狭別島は全く海上に噴起したる
カテゴリ:天地組織之原理 続きを読む>>
 
#00794 2022.8.31
天地組織之原理(35) -ノアの方舟・大洪水伝説-
 先に神代第一期の講述に於て講じたる如く伊邪那岐・伊邪那美命両神、天神(あまつかみ)より修理固成の神勅を受け天降り給ひ、漂蕩として未だ骨格も定まらざる地球に天沼矛を指し下して坤軸(こんじく)を定め大地骨を成さしめ、八国六島の元種を生み給ひしによりて初めて地球に骨格の定まりしことは粗(ほぼ)自得せらるゝ所ならん。

 然るに『古事記』本伝に、八
カテゴリ:天地組織之原理 続きを読む>>
 
#00793 2022.8.25
天地組織之原理(34) -男女の本性-
 或る人問ふ、御説明にて国名の新古判然たること了解せり。就ては伊邪那岐・伊邪那美両神の生み給へる国は万国なるは、道理に於て疑ふべからざるものと信ず。現今日本の内地各島にこの名を配したるは全く古事を存せんが為なることは必ず然るべく存ずれども、今万国の内何れがこの名の国に当ると云ふことを考ふるに何か参考とすべき御説は無きや。

 答ふ、御質問の義
カテゴリ:天地組織之原理 続きを読む>>
 
#00792 2022.8.19
天地組織之原理(33) -国土の長子-
 かくの如く動かすべからざる道理を以て太古の真伝と後世の国名を別かてば、真の古伝なるものは下の通りになるなり。 #0790【天地組織之原理(31) -八島-】>> #0791【天地組織之原理(32) -六島-】>>

「淤能碁呂島を胞(えな)として生み給ふは穂之狭別島(ほのさわけじま)。次に二名島(ふたのなのしま)。この島は身
カテゴリ:天地組織之原理 続きを読む>>
 
#00791 2022.8.13
天地組織之原理(32) -六島-
「然る後、還り坐す時に吉備児島(きびのこじま)を生みたまひき。亦の名を建日方別(たけひかたわけ)と謂ふ。次に小豆島(あずきしま)を生みたまひき。亦の名を大野手比売(おおぬてひめ)と謂ふ。次に大島を生みたまひき。亦の名を大多麻流別(おおたまるわけ)と謂ふ。次に女島(ひめしま)を生みたまひき。亦の名を天一根(あめのひとつね)と謂ふ。次に知訶島(ちか
カテゴリ:天地組織之原理 続きを読む>>
 
#00790 2022.8.7
天地組織之原理(31) -八島-
「生みたまひし子(みこ)は淡道之穂之狭別島(あわじのほのさわけじま)。次に伊予之二名(ふたのなの)島。この島は身一つにして面(おも)四つあり、面毎に名あり。故(かれ)、伊予国を愛比売(えひめ)と謂ひ、讃岐国を飯依比古(いいよりひこ)と謂ひ、粟国(あわのくに)を大宣都比売(おおげつひめ)と謂ひ、土佐国を建依別(たけよりわけ)と謂ふ。次に隠岐之三子
カテゴリ:天地組織之原理 続きを読む>>
 
#00789 2022.8.1
天地組織之原理(30) -造化の霊徳-
 或る人曰く、物質凝固世記のこと相継ぎて拝聴し、大に了解する所あり。然るに伊邪那岐・伊邪那美命両神の生ませられたる柔軟なる国土の元種が地骨たる岩石に成りしと云ふに至りては、その原理は粗(ほぼ)自得する所あるも尚半信半疑の思ひあり。故に他人にこれを示すも又然るならんと推考す。願はくは一言にしてこの惑ひを散ぜしむる御考案は無きや。

 答ふ、天地
カテゴリ:天地組織之原理 続きを読む>>
 
#00788 2022.7.26
天地組織之原理(29) -国魂神-
 或る人又問ふ、御講述によりて、天地の組織且つ伊邪那岐・伊邪那美両神の神体より国土その物が生まれたりと云ふは争ふべからざる道理より海底内部の組織までは了解せり。然るに仮令(たとえ)国土物質の元種を御生み遊ばされたりとするも、又必ず国魂神(くにたまのかみ)も御添ひ遊ばさるべき理(ことわり)なり。その国魂神と云ふは如何なる神なりや。

 答ふ、御
カテゴリ:天地組織之原理 続きを読む>>
 
#00787 2022.7.20
天地組織之原理(28) -淤能碁呂島は地球内部の核-
 或る人又問ふ、御説明を乞ひ大に道理のある所を了解せり。然るにこゝに又参考の為伺ひたきことあり。それは如何となれば、彼(か)の淤能碁呂島の沼矛と共に大八洲(おおやしま)を載せて海底に沈みし時に、始めこの島に見立て給ひし八尋殿(やひろどの)は如何に成りしものなりや。 #0779【天地組織之原理(20) -即化の神術-】>>

 答ふ、こ
カテゴリ:天地組織之原理 続きを読む>>
 
#00786 2022.7.14
天地組織之原理(27) -地球海底の内部組織-
 或る人問ふ、御説明を乞ひ、大に吾太古伝説の真理を発見すべき端緒を得たり。前々の御講述を以て地球海底の内部を想像するに、前に御弁明ありし洋人の説に海底の極深所に至れば寂獏として空虚なる一世界あるべしと云ふも大に参考となるものにて、又地下は大岩石にしてその岩石の内も空洞、常に火気盛んなるべしと云へるも共に採る所あるべし。 #0777
カテゴリ:天地組織之原理 続きを読む>>
 
#00785 2022.7.8
天地組織之原理(26) -母なる大地-
 或る人問ふ、大八洲(おおやしま)の元種、たとへ胞(えな)となし置き給へる淤能碁呂島の養ひあると雖(いえど)も、万国と云ふべき程の大なるに至りしと云ふ道理は如何。 #0784【天地組織之原理(25) -国土の元種-】>>

 答ふ、この御質疑に就ては、まず造化の定則より講究すべし。総て造化の定則は今も眼前に備はりたるものにして、小なる
カテゴリ:天地組織之原理 続きを読む>>
 
#00784 2022.7.2
天地組織之原理(25) -国土の元種-
 或る人問ふ、水蛭子・淡島の御講述と併せて参考すれば、この御国生みは必ず淤能碁呂島の上に生み給ふなりとの御説は本文明文の道理を推して粗(ほぼ)然るべく思はるれども、たとへ御生み遊ばれし時は国土の原因元種にして小さきものとするも、その島上に生み給へる八国六島の元種が如何にして今大海中に班列するに至りしものなりや。

 答ふ、この御質疑はこの次に
カテゴリ:天地組織之原理 続きを読む>>
 
#00783 2022.6.26
天地組織之原理(24) -国土生産-
「生みたまひし子(みこ)は、淡道之穂之狭別島(あわじのほのさわけじま)云々。」
『日本書紀』曰く、「磤馭盧島(おのころしま)を以て胞(えな)として、淡路洲(あわじしま)を生みたまひき」。

 伊邪那岐・伊邪那美命は天神の太麻邇(ふとまに)の占事によりて教詔し給ひし如く淤能碁呂島に降り給ひ、天神の詔の随(まにま)に男神先言の大礼を行ひしによりて
カテゴリ:天地組織之原理 続きを読む>>
 
#00782 2022.6.20
天地組織之原理(23) -大道廃れて仁義行はる-
「こゝに二柱の神、議りたまひて云はく、今吾(あ)が生みし子(みこ)良(よろし)からず。猶天神(あまつかみ)の御所(みもと)に宣(の)りたまひ白(まお)すべし。即ち共に参上(まいのぼ)りて天神の命(みこと)を請ひたまひき。こゝに天神の命以(もち)て布斗麻邇(ふとまに)に卜相(うらな)ひて詔(の)りたまはく、女(おみな)先に言(のたま)ひしに因りて
カテゴリ:天地組織之原理 続きを読む>>
 
#00781 2022.6.14
天地組織之原理(22) -国土生産の御神業-
「こゝに伊邪那岐命詔(の)りたまはく、然らば吾(あ)と汝(な)とこの天之御柱を廻り行きて
美斗能麻具波比(みとのまぐわい)為(せ)む。かく云ひ期(ちぎ)りて乃(すなわ)ち詔りたまふ、汝は右より廻り逢へ、吾は左より廻り逢はむ。約(ちぎり)竟(お)へて廻りたまふ時に、伊邪那美命先(ま)ず言(のたま)ひ、阿那邇夜志(あなにやし)、愛袁登古袁(えをとこ
カテゴリ:天地組織之原理 続きを読む>>
 
#00780 2022.6.8
天地組織之原理(21) -造化の真伝-
「こゝにその妹(いも)伊邪那美命に、汝身(ながみ)は如何にか成れると問ひ給へば、吾身(あがみ)は成り成りて、成り合ざる所一所在りと答(まお)し給ひき。こゝに伊邪那岐命詔(の)り給はく、吾身は成り成りて、成り余れる所一所あり。故(かれ)、この吾身の成り余れる所を以て、汝身の成り合ざる所に刺し塞ぎて、国土(くに)生み成さむとおもふはいかにとのり給へ
カテゴリ:天地組織之原理 続きを読む>>
 
#00779 2022.6.2
天地組織之原理(20) -即化の神術-
「その島に天降り坐して、天之御柱(あめのみはしら)を見立て、八尋殿(やひろどの)を見立て。」

 さて本伝に「その島に天降り坐して」とあるは申すまでも無く伊邪那岐・伊邪那美命、淤能碁呂島(おのごろしま)に天降り給ひしと云ふまでのことなり。「天之御柱を見立て」とあるは彼(か)の天沼矛(あめのぬほこ)を淤能碁呂島の中に築き立て給ひて、その矛を天之
カテゴリ:天地組織之原理 続きを読む>>
 
#00778 2022.5.27
天地組織之原理(19) -地球の外部組織-
 これ余(よ)が始めて心付きし一家の講究説でありますから、御注意までに申し置くことでありますが、前の談話にて地球海底の内部に想像を及ぼして地球の組織を講究すべきものと云ふことは道理に於て動かすべからざる理(ことわり)なりとのことは粗(ほぼ)御合点でありますが、こゝに今一つ参考の為に話し置かねばならぬことがあります。 #0777【天
カテゴリ:天地組織之原理 続きを読む>>
 
#00777 2022.5.21
天地組織之原理(18) -地球の内部組織-
 これまでの講述にて、この地球に自転の起こりしと、又この時代未だ一面の泥海にて淤能碁呂島(おのごろしま)と云ふ浮島が一つ出来たばかりと云ふことは粗(ほぼ)知らるゝことなれば、これより次の伝は伊邪那岐・伊邪那美命の両神国土生産の神伝を講述するに於て、就ては参考の為にこゝに一篇の話を致し置くのでありますが、これは本伝講述外の事として御聞取りになりた
カテゴリ:天地組織之原理 続きを読む>>
 
#00776 2022.5.15
天地組織之原理(17) -地球の縦横-
 或る人問ふ、御弁明によりて天沼矛の御徳了解せり。御説の如くなれば、この沼矛を指し下し給ふは地球の北極に当るべき理(ことわり)なり。然りとする時は伊邪那岐・伊邪那美命の両神は平田先哲の説の如く北極紫微宮より降り給ふの道理なるに、前の御講述による時はこの両神は太陽高天原より降り給ひしとの御説なり。
 この説をして実天地の現象に合せて考ふれば、この
カテゴリ:天地組織之原理 続きを読む>>
 
#00775 2022.5.9
天地組織之原理(16) -造化の秘蘊-
 或る人問ふ、御説によりて地球自転の原因と大地軸ありて地球の骨格定まりたる原因は大に了解し、その神業の大なるに驚けり。 #0774【天地組織之原理(15) -地球自転の始まり-】>>
 実に伊邪那岐・伊邪那美大神は地球の大造化御分担の神に坐せば、この御両神に於てはその御神体の大小は今窺ひ奉り難しと雖(いえど)も、全能全智と申し奉る造化大
カテゴリ:天地組織之原理 続きを読む>>
 
#00774 2022.5.3
天地組織之原理(15) -地球自転の始まり-
「故(かれ)、二柱の神、天浮橋(あめのうきはし)に立たして、その沼矛を指し下して画きたまへば、鹽(しお)こをろこをろに画き鳴して引き上げたまふ時に、その矛の末(さき)より垂落(したた)る鹽累積(つも)りて島と成る。これ淤能碁呂島(おのごろしま)なり。」

 伊邪那岐・伊邪那美命は天神の勅(みことの)りに随ひ、この地球に降り給ひてまず「天浮橋に
カテゴリ:天地組織之原理 続きを読む>>
 
#00773 2022.4.27
天地組織之原理(14) -玄妙の神理-
 或る人問ふ、開闢以来天地の間に未だ一器物も無き時なるに、この沼矛は如何にして成りしものなりや。 #0772【天地組織之原理(13) -地球修理固成の神勅-】>>

 答ふ、総て天地の間に於て、この時までは葦牙(あしかび)の如きものとあるより外に一器物も無き時なるは素よりのことにて、万物の元種は伊邪那岐・伊邪那美命より起こりしことなる
カテゴリ:天地組織之原理 続きを読む>>
 
#00772 2022.4.21
天地組織之原理(13) -地球修理固成の神勅-
「こゝに天神(あまつかみ)諸(もろもろ)の命(みこと)以(もち)て、伊邪那岐命伊邪那美命二柱の神に、このたゞよへる国を修理固成(つくりかためなせ)と詔(の)りたまひて、天沼矛(あめのぬほこ)を賜ひて言依(ことよさ)したまひき。」

 さてこゝに「天神諸の命以て云々」とある「天神」は、本居先哲は別天五柱神ならんと云はれ、平田先哲は造化三神なりと
カテゴリ:天地組織之原理 続きを読む>>
 
#00771 2022.4.15
天地組織之原理(12) -神世七代-
「次に成りませる神の名(みな)は宇比地邇神(うひぢにのかみ)、次に妹(いも)須比智邇神(すひぢにのかみ)。次に角杙神(つのくひのかみ)、次に妹活杙神(いくひのかみ)。次に意冨斗能地神(おほとのぢのかみ)、次に妹大斗乃弁神(おほとのべのかみ)。次に於母陀流神(おもだるのかみ)、次に妹阿夜訶志古泥神(あやかしこねのかみ)、次に伊邪那岐神、次に妹伊邪
カテゴリ:天地組織之原理 続きを読む>>
 
#00770 2022.4.9
天地組織之原理(11) -太陽系中の古伝-
 さて前の講述にて粗(ほぼ)天地分判の道理は了解あるべしと雖(いえど)も、『日本書紀』の開巻第一の伝とは大に明文の異なるものなれば、尚前説を確かめんが為に『日本書紀』巻首の文を大略の講じ置くべし。

「古(いにしえ)、天地(あめつち)未だ割(わか)れず陰陽分れざる時、渾沌(こんとん)として鶏子(けいし)の如し。溟涬(ほのか)にして牙(きざし)
カテゴリ:天地組織之原理 続きを読む>>
 
#00769 2022.4.3
天地組織之原理(10) -国之常立神及び豊雲野神-
「次に成りませる神の名(みな)は国之常立神(くにのとこたちのかみ)、次に豊雲野神(とよくもぬのかみ)。この二柱の神も独神(ひとりかみ)成りまして隠身(かくりみ)なり。」

 さて前に講じたる道理にて、既に天地分判しその清明なるものに造化分担の神坐すに於ては、分体したる重濁なるものにも必ず又造化分担の神坐さゞるを得ざる理(ことわり)なるを以て、
カテゴリ:天地組織之原理 続きを読む>>
 
#00768 2022.3.28
天地組織之原理(9) -分霊分担の原則-
 さて前に講じたる次の伝に「次に天之常立神(あめのとこたちのかみ)」とあり。この神名の「天」は日球高天原の神なるが故にアメ(天)と云へるにて、この神の又の名を天之底立神(あめのそこたちのかみ)とも天之壁立神とも申し奉ることにて、その「常立神」とあるは先哲の説に「常はトコシヘにて常住の意、立は戸など物の境を立て切る意なり」とあり。
又の御名の「底
カテゴリ:天地組織之原理 続きを読む>>
 
#00767 2022.3.22
天地組織之原理(8) -宇麻志阿斯訶備比古遅神-
「次に国稚(いし)く浮脂(うきあぶら)の如くしてくらげなすたゞよへる時に、葦牙(あしかび)の如く萌騰(もえあが)る物に因りて成りませる神の名(みな)は宇麻志阿斯訶備比古遅神(うましあしかびひこぢのかみ)、次に天之常立神(あめのとこたちのかみ)、この二柱の神も独神(ひとりかみ)成り坐して隠身(かくりみ)なり。上の件(くだり)五柱の神は別天神(こと
カテゴリ:天地組織之原理 続きを読む>>
 
#00766 2022.3.16
天地組織之原理(7) -本霊と分霊-
 或る人問ふ、造化三神の御徳粗(ほぼ)了解せり。然るに三神共別天幽中の幽府則ち天之真中なる大極に坐す隠身(かくりみ)の神と聞こえて、吾太陽系のみならず他の恒星天に至るまで造化し給ふ御徳なるに、神典の明文中この後に至りて皇産霊の両神は吾太陽日球中に坐して諸神に神勅を降し給ふ等のことあるは全く隠身とも窺はれず、如何。

 答ふ、御尤もの御質疑なり
カテゴリ:天地組織之原理 続きを読む>>
 
#00765 2022.3.10
天地組織之原理(6) -造化三神の御神徳-
 さて前に講じたる天之御中主神の次に高皇産霊神、神皇産霊神とあり、『古事記』には高御産巣日神、神産巣日神と文字を仮用(かよう)せられたり。文字は素より深き関係あるものには非ざれども、この神名の如きは平田先哲『日本書紀』の一書(あるふみ)を採り「皇産霊」と改められたるは然ることにて、文字も意に近きに随て可とす。総て今日は皇産霊の字を用ゆるを常とす
カテゴリ:天地組織之原理 続きを読む>>
 
#00764 2022.3.4
天地組織之原理(5) -「神」の語解-
 さてこゝに「成りませる神の名は」の本語に就て粗(ほぼ)意見を講じたれば、これより天之御中主神の御名に就て講究すべし。この御名の「天之御中主」とあるアメは大宇宙を指す本語なり。「御中」の御は尊称なれども又ミとマとは通ふ言詞なるが故に、この神名の御中は本居・平田両先哲共に真中の意と云はれたり。真中と云ふは中央の云ひなり。
 「主」は本居先哲の説に
カテゴリ:天地組織之原理 続きを読む>>
 
#00763 2022.2.26
天地組織之原理(4) -高天原-
「高天原に成りませる神の名(みな)は天之御中主神、次に高御産巣日神、次に神産巣日神。この三柱の神はみな独神(ひとりがみ)成りまして隠身(かくりみ)なり。」

 さてこの「高天原」と云ふ名は神典の文例にては、天地の分れし後、天神の坐す天ツ国則ち太陽日球界のことを指してこの地球より唱ふる時の名にして、天之御中主神は日球も地球も未だ成らざる前より無
カテゴリ:天地組織之原理 続きを読む>>
 
#00762 2022.2.20
天地組織之原理(3) -天地初発之時-
 謹みて考ふるに、『古事記』に「天地初発之時」と語り伝へたる「天地」と云ふ文字は仮に当てたるものにて、本語はアメツチと訓ずるなり。総て吾古伝は文字に拘らず言詞にて解くべきは先哲も云ひ置かれたる通りなれども、中には文字のよく本語に合するものも少なからず。故に文字にも心を付くべきなり。

 まずこのアメツチの本語に天地の字を用ひたるなどもよく当り
カテゴリ:天地組織之原理 続きを読む>>
 
#00761 2022.2.14
天地組織之原理(2) -附言-
 この講述を筆記せしむるに、和言のみを用ひずして時流の通俗言語を以てするのは、一つは冊数を簡ならしめんとするにあるものにして、一時初学の為、神典研究の道を開かんとする問題たるに過ぎざるものなれども、この筆記を以て暫く仮に神典研究の原案とし、世の識者に於てその採るべきはこれを採り、その修正すべきはこれを修正し、然る後、天下一定の説となりし以上は再
カテゴリ:天地組織之原理 続きを読む>>
 
#00760 2022.2.8
天地組織之原理(1) -序文-
(清風道人云、この『天地組織之原理』は、美作一宮・中山神社の神官を勤められ、『神道宇宙観略説』等を著された国学者・美甘政和(みかもまさとも)先生による論考です。 #0210【神道宇宙観略説(1) -宇宙の大精神-】>>
 美甘先生は宮地神仙道道統第二代・宮地厳夫先生とも交流があり、この著を上木されるに際して厳夫先生に序文を依頼されたの
カテゴリ:天地組織之原理 続きを読む>>
 


 
 
 
 (google
     新規会員登録
 
カードでのお申し込み
銀行振込でのお申し込み
 
◎特定商取引に基づく表記
◎プライバシーポリシー
SSLページは通信が暗号化され
プライバシーが守られています。

携帯サイトはこちらから
 お知らせ
 
◎(NEW!)新規会員登録停止のご案内
  

◎『日本古学アカデミー全集 第三巻』が出版されました。
  

◎『日本古学アカデミー全集 第二巻』が出版されました。
  

◎日本古学アカデミーが書籍になりました。『日本古学アカデミー全集 第一巻』
  

◎携帯サイトURLはこちら
  

◎今後の掲載予定
  

  Q&A(会員様のみ)
 
質問をする(会員様のみ)
今までの質問へのお答え
◎縄文時代について
◎カード占いについて
◎「福寿光無量」について(二)
◎「福寿光無量」について
◎産土神社について
◎五節句の清祓修法
◎祝詞の発音
◎神道と修験道の違い
◎四魂のバランス
◎神様からのメッセージ
◎肉親の仲
◎魂魄清明
◎マインドフルネスについて
◎同性婚について
◎大祓詞について
◎滝行について
◎産土神について
◎日本古学を深く学ぶために
◎宮中で女性がお仕えするわけ他
◎天孫降臨の地
◎「道を得る」を登山に例えると
◎「縁」は「産霊の徳」によって編まれる
◎宮地神仙道について
◎日本の国体を護持される高僧
◎社会人としてのマナーを守りましょう
◎「悟り」を日本古学的に考えると
◎それぞれの「道」
◎神仙の道を修するということ
◎真偽の見分け方
◎「仙童」寅吉が念仏仏教を嫌った訳
◎道を得る法
◎少名彦那神が常世国へ渡られた理由
◎ヤマタノオロチと熊野
◎先祖供養について
◎イエス・キリストのこと
◎己の器の大きさを知る
◎魂で感じる
◎ダークエネルギーとダークマター
◎宇宙の意思
◎幽界と顕世は表裏一体
◎神仙得道の法
◎輪廻転生
◎仏縁
◎神火清明 神水清明
◎鏡について(2)
◎鏡について
◎洗米の処理
◎霊症から身を守る方法
◎罪穢れの解除
◎霊性向上とは?
◎大物主神(2)
◎大物主神
◎妖怪とは?
◎天皇を祀る
◎神=エネルギー?
◎はらいきよめ
◎人はなぜ生まれ変わるのか?
◎たましひの響き
◎動物について
◎生命が宿る瞬間
◎オーラ
◎「気」について
◎女性と黄泉国
◎アトランティス文明について
◎太陽と月と地球の関係
◎「心と体のリセット」について
 
 閲覧回数トップ10
悠久不死の玄道(1) -人生の疑問-
水位先生と神通(1) -英雄万古の悲哀-
祈りの真道(1) -人の生涯は祈りの連続-
神通の玄理(1) -霊魂凝結の道-
仙去の玄法(1) -日本武尊の尸解-
求道の本義(1) -人生は大移住旅行の一過程-
霊魂と肉体(6) -霊魂の種子-
宮地神仙道修真秘訣(1) -神識と魂魄-
天地組織之原理(116) -皇産霊神の長子-
天地組織之原理(111) -造化と神政-

 
  カテゴリ
玄学の基本
日本の神伝
世界太古伝実話
『仙境異聞』の研究
神仙の存在について
神道講話
清明伝
神道宇宙観略説
尸解の玄理
『幽界物語』の研究
怪異実話
『異境備忘録』の研究
『本朝神仙記伝』の研究
無病長生法
扶桑皇典
君子不死之国考
神剣之記
日本は神仙往来の要路
東王父・西王母伝
混沌五岳真形図説
生類の霊異
空飛ぶ人々
霊魂と肉体
神人感合説
水位先生の門流
祈りの真道
霊魂の研究
悠久不死の玄道
宮地神仙道要義
水位先生と神通
宮地神仙道修真秘訣
仙去の玄法
神通の玄理
求道の本義
真誥
奇蹟の書
天地組織之原理
 
 以前の記事
2024/3
2024/2
2024/1
2023/12
2023/11
2023/10
2023/09
2023/8
2023/7
2023/6
2023/5
2023/4
2023/3
2023/2
2023/1
2022/12
2022/11
2022/10
2022/9
2022/8
2022/7
2022/6
2022/5
2022/4
2022/3
2022/2
2022/02
2022/1
2021/12
2021/11
2021/10
2021/9
2021/8
2021/7
2021/6
2021/5
2021/4
2021/3
2021/2
2021/1
2020/12
2020/11
2020/10
2020/9
2020/8
2020/7
2020/6
2020/5
2020/4
2020/3
2020/2
2020/1
2019/12
2019/11
2019/10
2019/9
2019/8
2019/7
2019/6
2019/5
2019/4
2019/3
2019/2
2019/1
2018/12
2018/11
2018/10
2018/9
2018/8
2018/7
2018/6
2018/5
2018/4
2018/04
2018/3
2018/2
2018/1
2017/12
2017/11
2017/10
2017/9
2017/8
2017/7
2017/6
2017/5
2017/4
2017/3
2017/2
2017/1
2016/12
2016/11
2016/10
2016/9
2016/8
2016/7
2016/6
2016/5
2016/4
2016/3
2016/2
2016/1
2015/12
2015/11
2015/10
2015/9
2015/8
2015/7
2015/06
2015/5
2015/4
2015/3
2015/2
2015/1
2014/12
2014/11
2014/10
2014/9
2014/8
2014/7
2014/6
2014/5
2014/4
2014/3
2014/2
2014/1
2013/12
2013/11
2013/10
2013/9
2013/8
2013/7
2013/6
2013/5
2013/4
2013/3
2013/2
2013/1
2012/12
2012/11
2012/10
2012/9
2012/8
2012/7
2012/6
2012/5
2012/4
2012/3
2012/2
2012/1
2011/12
2011/11
2011/10
2011/9
2011/8
2011/7
2011/6
2011/5
2011/4
2011/3
2011/2
2011/1
2010/12
2010/11
2010/10
2010/9
2010/8
2010/7
2010/6
2010/5
2010/4
2010/3
2010/2
2010/1
2009/12
 
 
 
サイトご利用にあたって プライバシーポリシー 会員規約 お問い合せ
Copyright(C) NIHONKOGAKUACADEMY