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#0026 2010.4.17
宇宙のはじまり
 
 
 太陽、地球、月の関係については簡単に前述しましたが、 #0006【太陽と地球と月の関係】>> 宇宙の成立に関しても、日本の神典を読み解くことによって明らかになってきます。

「天地(あめつち)初めて発(ひら)けし時」『古事記』本文冒頭

 前にも述べましたが、「やまとことば」は漢字が伝来する以前から古代日本で使われてきましたので、この「天地」という漢字は後から当てられたものです。日本の神典を読み解くには「言霊(ことだま)」によって考察することが重要です(なぜその漢字が当てられたかも、もちろん重要ですが)。

 まずこのアメですが、アキミエ(空き見え)が約(つづ)まったものと考えられます。なぜなら、アキという言葉はアキ、アク、アケなどと活用する語で、空虚を表しています。何も物体が入っていない箱をアキ箱というのもこの意味ですが、また、アキラカという場合は、何もさえぎるものがなくハッキリと見えることを表しています。アを発音する時は口の中を空虚にする必要があり、「あ」そのものに空虚の意味を含んでいることがわかります。今では「天」という字は「お天道様」とも使われるように太陽を指すことが一般的ですが、この時は太陽も地球も、また他の星々も存在しないビッグバン以前の宇宙ですので、「天(あめ)」は何もなく空虚に見えるようす、つまり「前宇宙」とでもいうべきものを表していると考えられます。

 次にツチは、「天地(てんち)」と読む場合には「太陽と地球」の意味に用いられるのが一般的ですが、この場合はアメ(前宇宙)に対して星を表しています。ツヅリ、ツツミ、などという音の下のツリ、ツミが約まるとツチになりますが、ツヅリ、ツツミや、その活用語であるツヅル、ツツムという語はツツから派生したものであり、物質を一ヶ所に集めて散在しないようにする意味をもっています。つまり、大宇宙に散在する素粒子を集合し、大気で包んで綴り合わせて諸星を結び成したことを表しています。平安時代の女流作家である清少納言の『枕草子』に、「ゆうづつ」という言葉がでてきますが、これは「夕星」であり、「宵の明星(よいのみょうじょう)」と呼ばれる金星のことです。また『万葉集』の、山上憶良(やまおうえのおくら)や柿本人麻呂(かきのもとのひとまろ)の歌にも「夕星(ゆうづつ)」が登場します。
 それに続くヒラケシに、「開けし」や「拓けし」ではなく「発」という漢字が当てられていますが、これは「外に向かって一気に広がる」という意味をもっています。

 以上のことより、「天地初めて発けし時」とは、前宇宙とでもいうべき空間に、散在する素粒子が凝結して形を成す、つまり星々の造化を意味しており、しかもそれが四方八方に向かって一気に広がっていくようすを表しています。これは要するに「ビッグバン」と呼ばれる宇宙的大変化が発動した時のことで、今の宇宙のはじまりについて伝えていることがわかります。
 その後、太陽系が成立した後は、地球より高く清く明るいことから「天」を太陽の意味に用いることになったものと思われます。また、地球が結び成された現在では、「地」はわたしたち人間が住む地球のことを指すようになり、さらに地球の中でも、わたしたちが住む陸地を形成する物質をツチ(土)と呼ぶようになったものと考えられます。

 『古事記』や『日本書紀』などの日本の神典が宇宙創成の歴史を伝えているとは、すぐには信じ難いことですが、先師たちの考究をもとに、前後を照らし合わせながら読解していけば、しだいに雲霧を排して秀峰を仰ぐような驚くべき景観に接することとなります。
 
 
 
清風道人
カテゴリ:日本の神伝
 

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