幽界物語に島田幸安が、花山は人間の見る時は小山なれども幽界に入りては一仙境なりと云へるを思ひ合すべし。(中略)只この物語を深く信じて真に神仙の冥府に往復せる如く思ふは誤まりなり。またかかる類を只に痴人の夢物語にて極めて無きものなりと云はむは至て愚なり。かかる類の物はいと多し。(宮地水位先生の厳父・常磐先生)